任意売却とは、「任売」とも呼ばれ、何かしらの理由でローンを返済できなくなった場合に用いられることの多い売却方法で、債権者の了承があれば所有者の意思で、一般市場にて残債のある不動産を売却できます。
ここでは任意売却の際のアンダーローンの意味とその対処法について、オーバーローンにも触れながらご紹介していきます。
アンダーローンの意味とは？
アンダーローンとは、住宅の査定価値がローン残高より高額な状態のことを意味します。
アンダーローン状態ならば、住宅を任意売却してもローンを完済できる可能性があります。
次に、オーバーローンの意味について紹介します。
オーバーローンとは、住宅の査定価値がローン残高より少ない状態のことを意味します。
オーバーローン状態ですと、任意売却は可能ですが住宅を売却してもローンを完済できない可能性があります。
住宅ローンの支払いが苦しい時の対処法
住宅ローンの支払いが苦しい時、まずは金融機関に返済条件変更の相談をしてみましょう。
住宅ローン返済条件の変更例としては、以下のようなものがあります。
●ボーナス払いの条件を緩和してもらう。
●返済期間を延長することで、月々の返済額を減らしてもらう。
●一定期間だけ月々の返済額を減らしてもらう。
ただ、金融機関が変更に応じ返済額を一時的に減額できたとしても、その分総支払額は高くなるので注意が必要です。
また返済条件変更には審査が必要なことがあり、必ずしも希望が通るとは限らないので注意しましょう。
リースバックを利用する方法もあります。
リースバックとは、不動産会社などにマイホームを売却した上で、売却先に家賃を支払いながら賃貸物件として、マイホームに住み続ける方法のことです。
後々資金を用意できれば、マイホームを買い戻すことも可能です。
しかし住宅を売却した代金で、住宅ローンを全額返済できなかった場合は住宅ローン残債と家賃とを、両方支払わなくてはならない可能性があるので注意しましょう。
最後に個人再生制度を利用する方法が挙げられます。
個人再生とは、法律に基づき借金している人の負担を減らすことができる制度のことです。
個人再生には「住宅ローン特則」の制度があり、住宅ローンの支払いを継続することを条件として、ローン返済の負担を減らすことができます。
しかし個人再生制度を利用すると、信用情報機関に事故情報として記録されたり、官報に掲載され周知されるリスクがあるので注意が必要です。
まとめ
任意売却時にアンダーローンが残っている場合の対処法はさまざまなものがあります。
アンダーローン状態の任意売却は、周囲に知られなかったり売却価格がオーバーローンより比較的高くなる場合があるなどメリットもあります。
マイホームを手放すのは惜しいかもしれませんが、やむを得ず支払いが困難になったとき、ローンを完済できる可能性の一つとして覚えておいてはいかがでしょうか。
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