土地や建物を売却する際、「薄価」や「時価」という言葉を耳にします。
2つの用語の意味と仕組みを理解することで、マンションや建物、土地を売買する際、思わぬ損をすることを阻止できます。
今回、売手も買手も双方が気持ちの良い取引ができるように解説します。
薄価と時価との関係性とは?
薄価とは、会社の帳簿価額のことで、会計に使われる言葉です。
不動産の場合は、土地や建物を購入した際の取得価格のこといいます。
ここで言う不動産には、マンションや建物、土地が含まれています。
そのなかでマンションや建物は、築年数が経つほど価値が減少していきます。
よく減価償却という言葉を聞いたことありませんか?
フリーランスの方や会社の経営者、事務の方は聞いたことあるかもしれません。
会計の帳簿に記載された建物の価格は、購入時に支払った金額であり、年々と価値が下がっていく仕組みになっています。
決められた耐用年数を過ぎると、帳簿上価値はなくなります。
時価とは、現在の不動産市場価値のことです。
薄価の対義語でもあります。
不動産売却のタイミングを見極めるには、簿価と時価を比べることが大切です。
また、これらはシンプルな計算式によって算出されます。
薄価の活用方法とは?
活用方法は、2とおりあります。
●減価償却費計算時
●譲渡益計算時
資産を取得したときから価値が目減りしていくものは、耐用年数に応じて会計上の価値も減少させます。
このように減少していく費用を減価償却費といい、減価償却費を求める際には、簿価が必要です。
取得した金額=薄価
譲渡益を計算するときの計算式はこのようになります。
売却価格-(薄価+売却時の必要経費)
譲渡益が正しく算出されなければ、税金を計算することもできません。
取得価格が不明な場合は、成約価格の5%相当の金額にすることになっています。
しかし、この場合、取得価格が実際より安く設定されてしまい、譲渡所得が実際より高く計算されることがあります。
そのためできる限り取得価格をきちんと把握をし、減価償却しましょう。
よくあるケースとして、親族から相続した資産の場合、取得価格がわからない不動産が多くあります。
後々、損をしないためにも生前、聞けることは聞いておくことをおすすめします。
まとめ
マンションや建物、土地の売却で、適正な利益を求めるのなら薄価が重要な点となります。
薄価と時価を比べることで、売るタイミングを図ることや金額を設定していく材料の一つとなります。
薄価は、減価償却により年々減少しますが、時価は世の中の景気に左右されます。
不動産の売却を検討するなら、2つの価格を比べ良いタイミングを探しましょう。
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